科学か、エンタメか 『謎解き超常現象』

『謎解き超常現象』 ASIOS(超常現象の懐疑的調査のための会) 彩図社
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 恐がりだった癖に、子供の頃は『うしろの百太郎』や『恐怖新聞』、中岡俊哉の『恐怖の心霊写真集』などを友人と回し読みしていた。木曜スペシャルの「矢追純一UFO特番」も、両親に呆れられながら画面にかじりつくように熱心に見ていたことは言うまでもない。そして、その怖いもの、不思議なもの好きが高じ、大学、大学院では実生活では何の役にも立たない三遊亭圓朝の怪談噺を研究テーマに選んでしまった。
 学生時代に文学的にアプローチしたせいもあるのか、このテの話に対しては、いつのまにか信じる、信じないではなく、面白いか、面白くないかという基準で接するようになった。テレビの怪奇特集でも、不思議だなあ、怖いなあと思えることがまず第一。過剰な演出や矛盾する設定、あまりにも詳しすぎる解説(心霊写真にまつわる因縁など)はかえって興ざめであり、書籍に関しても、その程度をわきまえていて、本当かも…と思わせる程度の情報が示されているものは面白い。
 さて、本書は、その「本当かも…」と思わせてきた有名な超常現象の事例について、現存する資料や証言の矛盾・不備を示して、個々の超常現象の真相に迫るというもの。
 個人的な感想になるが、超常現象を肯定的に扱った本に比べると物足りなさは否めない。科学的に検証しているのだから面白さは必要ないと言ってしまえばそれまでだが、科学的というには反証もまた恣意的に取り上げている点が気になった。その昔、「たけしのTVタックル」で大槻教授と韮沢さんがお互いに論理的でない激論を交わしても、あれはエンターテイメントとして成立するから面白いし、見応えもあった(最近の年末特番などは全く見応えないが)。本書の場合、ライターの技量に左右され、エンターテイメントとして読み応えのあるエピソードと、そうでないエピソードがはっきりしている。前者の割合が高ければ満足できるのだが、私にとっては後者の方が多かった。
 そういう意味では、3年前に出版された木原善彦の『UFOとポストモダン』(平凡社新書)は、学術書としても、エンターテイメントとしても、かなり高いレベルにあるように思われる。


謎解き 超常現象
彩図社
ASIOS

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超常現象の真相が非常 ...
一般向けには良いので ...
執筆者によって差があ ...
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UFOとポストモダン (平凡社新書)
平凡社
木原 善彦

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