主役は自然 劔岳

劔岳 点の記
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 明治40年、前人未踏の劔岳に初登頂を果たした陸軍測量部の物語…と聞くと、さぞかしドラマチックな展開になるものと予想したが、意外に淡々と2時間余が過ぎていった。決して劔岳に登ることは容易ではないのだが、浅野忠信演じる柴崎を始め、測量部の面々はさすがにプロ。しかも、山を知り尽くした香川照之演じる長次郎という優れた案内人もいるので無茶なことはしない。周到に準備を重ね、登頂ルートを探していく。作品の中では一人の死者も出ないのだ。また、演出の点でも、登場人物の会話が何とも落ち着いたものになっている。陸軍の上官たちがいくらいきり立っても、それは東京の話であり、山の上では誰もが冷静沈着、若い信(松田龍平)が感情的になる場面はあるものの、次の場面では素直に反省してしまう。ある意味、肩すかしを食ったようなところもあり、逆に重苦しさを押しつけられることもなかった。
 CGに頼らず、山の自然を真正面から描いており、人間以上に自然が主役と言ってもいい。退役間近のブラウン管テレビではなく、大画面のフルハイビジョンテレビで見てみたかった。

作品データ
監督:木村大作 出演:浅野忠信、香川照之他 製作年:2009年 製作国:日本


劔岳 点の記 メモリアル・エディション [DVD]
ポニーキャニオン
2009-12-11

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