本格的なアクション時代劇 ヤマダ・ザ・サムライ・オブ・アユタヤ

ヤマダ・ザ・サムライ・オブ・アユタヤ YAMADA THE SAMURAI OF AYOTHAYA サムーライ・アヨタヤー ☆

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 17世紀前半、タイの日本人町を中心に東南アジアで活躍した山田長政を主人公に据えたタイ映画。日本人が主人だが、タイを舞台にしているだけに日本映画では作り得ない本格的な時代劇に仕上がっている。山田長政を主人公にした日本映画としては、長谷川一夫主演の「山田長政 王者の剣」(1959年)があるが、これは日・タイ合作とはいっても主要キャストは日本人俳優。タイで現地ロケを行っても、この「ヤマダ・ザ・サムライ・オブ・アユタヤ」のように本当にタイを舞台にした作品とは成り得なかったのではないか。
 この作品では、「THE KING」でナレスワン王子を導く僧侶を演じたソーラポン・チャートリーが、全く同じように長政を導く僧侶の役を演じている。アユタヤ王も「THE KING」でナレスワン王を演じたワンチャナ・サワッディーに似ていて、非公認ながら「THE KING」のスピンオフといってもいい雰囲気。もっとも、調べてみてわかったのだが、ナレスワン王の時代には長政はタイに渡っていないので、「THE KING」で出てきた武将は長政ではないことになる。
 物語は、アユタヤ王朝の転覆を企む日本人傭兵(忍者軍団)に対し、長政が日本人の誇りとアユタヤのために、固い友情で結ばれたタイ人と一緒に戦うというもの。同胞の闇討ちにあって傷ついた長政をタイ人が救い、ムエタイを伝授する。ムエタイと剣術を融合させたアクションと血しぶきが飛び散るCGは迫力満点で、ストーリーも脇道に逸れなかったので集中して最後まで見ることができた。長政の世話をするヒロインも、二重のぱっちりした眼が何とも魅力的。バンコクのDVDショップから取り寄せたのでリージョン3のタイ語ver.なのだが、長政のモノローグが日本語なので、大雑把な展開は理解可能。長政が日本人町の頭領となる前の話であり、PART2も期待できる。
 山田長政を演じた大関正義は、郡山出身で、数年前からタイを中心に活動している俳優。この作品のヒットで認知度を一気に高めたとのこと。トニー・レオンと役所広司を足して2.5で割ったような非常に微妙な点において欠けるところのある俳優だが、アクションはなかなかのもの。タイで活躍している日本人俳優としては、「THE KING」でナレスワン王を支える日本人傭兵を演じた矢野かずきがいるが、大関正義の今後の活躍にも期待したい。
 日本での公開は決まっておらず、日本語版の発売も未定のようだが、この作品は絶対に買い!

作品データ
監督:ノッポーン・ワルティン 出演:大関正義、ブアカーオ・ポー.プラムック他 製作年:2010年 製作国:タイ

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