いまだからこそ 時計じかけのオレンジ

時計じかけのオレンジ CLOCKWORK ORANGE

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 先日、行きつけの理容室の店長と映画の話をしているときに、「見てみたいよね」とこの作品の話題が出た。40年前に製作され、評価も高いが、これまでまともに見たことはなかったのだ。たまたま友人から借りることができたので、早速鑑賞。はたして40年前の作品は、現在の状況下でこそ活きるような気がした。
 アンソニー・バージェスの小説が原作。主人公の不良少年アレックスは、収監された刑務所で暴力行為や性行為への衝動を取り除く治療の実験台となり、それ以後、暴力行為や性行為に及ぼうとすると嘔吐感に襲われ、それらの行為を忌避せざるを得なくなる。個人の自由と全体主義による秩序維持との二律背反がテーマの一つと言っていいのだろうが、個人の自由の範囲が拡大し、全体の秩序よりも優先されるようになった現代の視点で見てみると、国家権力による管理も、昔ほど単純には反対できないような気がしてくる。そして、さらに考えなければならないのは、自由と管理の単純な対立ではないということ。ほとんどの人間は、管理者と被管理者に単純に二分されるわけではなく、ある場面では管理者であっても、ある場合では被管理者にもなる。管理者の立場にいるときは全体主義を掲げ、非管理者の立場にいるときは自由主義を叫ぶ。自分の置かれている状況を顧みたとき、そこまで考えさせられた。
 改めて言うまでもないことかもしれないが、音楽ベートーヴェンの第九を始めとする音楽、Nadsat による特徴的な台詞など、ここまで実験的な作品が40年前に製作され、受け入れられていたことは驚きでもある。

作品データ
監督:スタンリー・キューブリック 出演:マルコム・マクダウェル、パトリック・マギー他 
製作年:1971年 製作国:イギリス


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