中年向けの活劇 ロビン・フッド

ロビン・フッド ROBIN HOOD 

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 ラッセル・クロウはともかく、ヒロインにケイト・ブランシェットをキャスティングしたところが非常にシブい。もっとピチピチした若手女優を起用し、ひとつの華にするというテもあったのだろうが、それをしなかったことで落ち着いた大人のスペクタクル映画になった。
 同じリドリー・スコットの「グラディエーター」も、ウォルフガング・ペーターゼンの「トロイ」も、ザック・スナイダーの「スリーハンドレッド」も、見終わってしばらく経つと「迫力あって面白かったなあ」とは思うものの、全体としては同じような印象になってしまう。しかし、この「ロビン・フッド」の場合は、主人公のロビン・ロングストライドが直情径行の熱血漢ではなく、思慮分別のある「大人」で、思想が一つのテーマともいえる点で印象が異なる。必要ならば多少の悪も大目に見るロビン・フッドなので、安心して見ていられるうえに、彼が遺品を届けることになった騎士の未亡人がケイト・ブランシェットなのだから、そうそうとんでもないことは起こらない。主人公に深い葛藤がない点で物足りなく思う人がいるかもしれないが、イングランドの内憂外患の状況とロビン・フッドの個人的な行動が一本の線となっていく展開はなかなか巧み。単純に血湧き肉躍る、という映画ではないので、若者向けというよりも中年向けの作品といえるだろう。
 ロビンの亡き父を知るマーシャル卿を演じたのはウィリアム・ハート。まだ60歳なのに、サー・ウォルターを演じた80歳のマックス・フォン・シドーとそれほど変わらないように見えたのは名優ならではか。フランス軍に内通するゴドフリーを演じたマーク・ストロングは、「キック・アス」に続いての悪役。その他のキャストも歴史映画にしてはそれぞれの顔がよく見えるので、感情移入しやすい。

 「ロビン・フッド」といえば榊原郁恵の「いとしのロビン・フッドさま」くらいしか知らず、ウィリアム・テルと混同していたほどだが、「無法者(アウトロー)」ってのもなかなかカッコいいものだ。

作品データ
監督:リドリー・スコット 出演:ラッセル・クロウ、ケイト・ブランシェット他
製作年:2010年 製作国:アメリカ、イギリス


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