不愉快な映画 エクスペリメント

エクスペリメント The Experiment ☆
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 1971年に実際に行われた「スタンフォード大学監獄実験」をもとにした心理スリラーで、ドイツ映画の「es/エス」のハリウッド・リメイク。日当1000ドルの報酬で集められた24人の男たちが、刑務所の中で看守役と囚人役に分けられて14日間を過ごす心理実験に参加するが、次第に彼らは特殊な状況下で人間の本性を剥き出しにしていくというストーリー。実験の設定が明らかになった段階で、ある程度の展開は読める。救いがない現実に映画ではどう決着をつけるのか期待していたが、最後まで救いはなかった。
 人間の本性を描くというテーマに疑問を差し挟む余地はないが、作り手がエンターテイメントを意識していたかどうかで評価は分かれるような気がする。確かに丁寧に作られてはいる。しかし、見ていて愉快な物語ではないし、ブラック・ユーモアというところまで作り込まれてはいない。
 6日間で実験は中止に追い込まれ、トラヴィスはインドで恋人ベイと再会を果たすが、決してハッピーエンドには見えない。粗末な映画ではないだけに、最後まで「胸糞が悪い」思いをぬぐい去ることができなかった。

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 物語そのものは陰惨だが、キャストは豪華と言っていい。アカデミー俳優のエイドリアン・ブロディ、フォレスト・ウィテカーを筆頭に、「バーレスク」とは対照的な役柄を演じたキャム・ギガンデット(こっちの役の方がイメージには合っている)、「96時間」「ナイト&デイ」のマギー・グレイスなども顔を揃え、制作者が「一発当ててやろう」とキャスティングに力を入れたこともうかがえる。もっとも、少し前に「ジャーロ」を見ているせいか、エイドリアン・ブロディはどうにも暗くて好きになれない。もっとも、70年代の雰囲気を出すにはぴったりの俳優なのだが。彼もニコラス・ケイジのように最初は冴えないイメージでも、見慣れてくると味が出てくる俳優なのだろうか。早めに「戦場のピアニスト」を見るべきだろうか。

作品データ
監督:ポール・シェアリング 出演:エイドリアン・ブロディ、フォレスト・ウィテカー他
製作年:2010年 製作国:アメリカ


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