まさにゲームの世界 TEKKEN

鉄拳 TEKKEN

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 原作のゲームのことは詳しく知らないが、おそらく忠実にゲームの世界を実写化した作品のように思われる。
 いかにも二次元的といおうか、何しろ登場人物たちに人間味が感じられないのだ。CGを巧みに用いたキャラクター描写に加え、いずれのキャラクターも複雑な感情を表に出すことがない。これは脚本が薄っぺらなわけではなく、意識的に人間味を出さないように演出したものに違いない。本来、格闘ゲームに過剰な感情移入は禁物。いちいちゲームの登場人物に感情移入していては容赦なく敵を倒すことなどできないではないか。そのため、この映画でも、主人公の仁は母を殺された「怒り」を前面に出してはいるものの、それも極めて単純な感情に留まり、本来あるべき自身の出生の秘密や因縁の三島一八との対決に関する葛藤などは微塵もない。そのような意味でストレスなく物語を追うことはできるが、見終わっての感動もいまひとつということになる。
 格闘シーンについても、いかにもゲーム的で非常に「きれい」に作り上げられている。計算し尽くされ、リハーサルを重ねたアクションなのだろうが、スピード感や迫力はあっても、「痛み」が伝わってこない。その点では「マッハ!ニュー・ジェネレーション」などとは全く対照的。ある意味、WWEのプロレスにも通じるところがある。
 本編93分という短い時間でもあり、一気に最後まで引っぱっていく面白さはあるものの、私にとっては1回きりで終わる作品。ケリー・オーバートンの抑え気味のセクシーさが魅力的だったことと、ケイリー=ヒロユキ・タガワとタムリン・トミタという日系俳優の健在ぶりを確認できたことは収穫だった。特に「ベスト・キッド2」では可憐な少女だったタムリン・トミタが、今回は母親役を演じていることに時の流れをしみじみと感じさせられた。もっとも、私と彼女は同学年なのだが。

作品データ
監督:ドワイト・リトル 出演:ジョン・フー、ケリー・オーバートン他 製作年:2009年 製作国:アメリカ


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