言葉を超えた ロボット

Enthiran  The Robot ザ・ロボット ☆ 【DVD】

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 知る人ぞ知る世界が注目している超話題作。動画サイトでトレーラーを見て一刻も早く見たいと期待に胸を膨らませていたが、日本版の発売は望み薄。「ムトゥ 踊るマハラジャ」で起きたボリウッド映画ブームもどこへやら、最近では2005年の「チャンドラム」以来、”スーパースター”ラジニカーント様とはすっかりご無沙汰なので、最初から海外通販に的を絞って入手の機会を狙っていた。今回はタイのe.THAI.CD.COMからタイ語版を$11.5(送料込み930円)で購入した。
 作品タイトルの前に”SUPER STAR” Rajinikanth とクレジットされた時点で大興奮。170分というインド映画では標準的な長さもあっという間だった。還暦を過ぎたラジニ様は、バシーガラン博士と彼が作ったロボットのチッティの一人二役なのだが、いつもの脂ぎったオヤジのイメージはロボットのチッティに譲り、渋いバシーガラン博士を演じたことで、これまでラジニ様を避けていた映画ファンの好感度はアップしたのではないだろうか。また、恒例の大群舞もラジニ様は控えめなのだが、ロボットが増殖しているので迫力と楽しさは相変わらず。徐々に老いていくラジニ様を上手に活かしているとも言える。
 ストーリーは単純なのだが、さすがに3時間近く引きつけるための工夫が凝らされており、チッティによって住宅火災から助けられた少女が、あられもない姿を周囲にさらしたことを恥じて死んでしまうなど、残酷とも思えるエピソードも盛り込まれ、インドの宗教観や倫理観について考えさせる場面もある。もっとも、モラルを問う一方で、悪のロボットに生まれ変わったチッティは警官隊を100人単位で大量殺戮。子どもに見せていいのか不安になるほどの過激さである。英語字幕で見てもほとんどストレスなく見ることができた。
 ヒロインのサナを演じたアイシュワリヤー・ラーイは、1994年のミスワールド。そのプロポーションと美貌は折り紙付きである。彼女は1973年生まれなので撮影当時もいい歳なのだが、歳を重ねて出てくる豊満さが何ともいえない。若い者にはわからない魅力だろうなあ。インド映画では複数の美人女優が出てくることも多いが、この作品では彼女一人の独壇場。チッティならずとも彼女のセクシーなダンスにめろめろになってしまうのは必然だ。
 IT大国のインドだけあってこの作品は洗練されたグローバルなものになっている。インド映画を見たことのない人にも薦められるが、果たして日本語版は発売されるのだろうか。もちろん、発売するならBDも必須である。もし日本語版が発売されないなら海外版のBD発売を待って買うしかない!

 
作品データ
監督:シャンカール 出演:ラジニカーント、アイシュワリヤー・ラーイ他
製作年:2010年 製作国:インド
 

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