今年最後で最大の収穫 画皮

画皮/あやかしの恋 畫皮 Painted Skins ☆ 【DVD】

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 2008年の作品だが、日本では2012年の夏に公開され、DVDはこの12月28日に発売されたばかり。
 「チャイニーズ・フェアリー・ストーリー」と同じく『聊斎志異』を原作とし、芍薬、牡丹を演じたスン・リーとジョウ・シュンが主演、助演の立場を替えて出演している。「チャイニーズ・フェアリー・ストーリー」に感激した私としては評判云々を度外視しても購入しないわけにはいかない。もっとも、日本で公開されるのは遅かったものの、この作品の評価は高く、中国・香港の映画賞を各種受賞しているのだ。
 
 王将軍(チェン・クン)は盗賊に捕らえられていた小唯(ジョウ・シュン)を連れ帰り、自分の屋敷に住まわせる。折しも城内では心臓をえぐり取られて殺されるという殺人事件が頻発。ほどなく王将軍の妻佩蓉(ヴィッキー・チャオ)は彼女の正体が妖魔であることに気づくが、周囲は小唯に好意を持っているために誰にも相談できない。そこにかつて佩蓉に好意を持ち、現在は放浪の身である元将軍の龐勇(ドニー・イェン)が現れ、降魔士である夏冰(スン・リー)の助けを借りて、小唯と対決する。しかし、妖力を使って王将軍を誘惑して妻の座を奪おうとしていた小唯も、本当に王将軍を愛するようになっていた……というストーリー。

 「チャイニーズ・フェアリー・ストーリー」との大きな違いは笑わせる要素がほとんどないという点。その点で雰囲気は「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」に近いといえるが、ストーリー展開、映像、俳優の演技力は当時から大きく進化しており、大人の映画になり得ている。しかも、この豪華な女優陣。ヴィッキー・チャオは撮影当時32歳で、かつてのおきゃんな少女のキャラクターを完全に払拭して大人の女性を演じ、同じく34歳のジョウ・シュンも妖艶な美しさを十二分に発揮している。実はジョウ・シュンの方がヴィッキー・チャオより年上だったのだ。逆に26歳と一番若いスン・リーは、「チャイニーズ・フェアリー・ストーリー」の芍薬とは打って変わって凛々しくかわいらしかった。そしてこの女優陣をまとめる「かなめ」になったのがドニー・イェン! 当時45歳だが、最近公開された出演作品の渋さとは違い、精悍な表情で若々しく動いている。彼が出ていればアクションもお粗末なものにはならない。VFXと併せて、けちのつけようのない仕上がりになっている。けちをつけるとすれば主題曲がオリジナルのジェーン・チャンから倉木麻衣に差し替えられたことと、DVDのみの発売であることくらい。これだけの作品はBDで手元に置いておきたかった。年内最後に見た作品なので印象に強く残るのは当然としても、2012年のベストに挙げたい作品である。
 
作品データ
監督:ゴードン・チャン 出演:ジョウ・シュン、ヴィッキー・チャオ、
チェン・ソク、ドニー・イェン、スン・リーほか
製作年:2008年 制作国:中国、香港、シンガポール


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 振り返ってみると、この1年は中国・香港・台湾映画に傑作が多かった。ブログで紹介した中華系映画はこの作品を含めると23本になるが、「処刑剣」「海洋天堂」「白蛇傳説」「新少林寺」「1911」「孔子の教え」「王朝の陰謀」「捜査官X」「チャイニーズ・フェアリー・ストーリー」など特に印象に残った作品は多い。ドニー・イェンはその中でも昨年からヒット作を連発しているし、ほかにもアンディ・ラウ、ジェット・リー、チョウ・ユンファ、ジャッキー・チェンらのベテラン陣がそれぞれの持ち味を発揮した。どの作品を見ても中華系映画には訴えてくるテーマがある。もしかすると邦画との大きな違いは、描くべきテーマがあるかないかということなのではないだろうか。

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