心地よくて引っかかりがない 天地明察

天地明察 【DVD】

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 予想以上に爽やかな映画だった。貞享暦への改暦の中心人物となる渋川春海を演じたのが岡田准一で、その妻が宮﨑あおいとくればどう転んでも暑苦しい映画にはなりそうにないが、ストーリー的には市川染五郎が演じた公家の宮栖川以外に悪役(?)がいなかったことが大きい。岡田准一は男の目から見てもイケメンなのに嫌みがなくて好感が持てるし、健気でありながら、ときには厳しく夫を支える妻を演じさせたら宮﨑あおいの右に出る者はいない。その他の登場人物も主人公の理解者たちばかりだった。
 また、多くの時代劇に見られる「正義」の追求ではなく、「真理」を追究した点もストレスを感じさせない理由だろう。客観的な真理があるというのも近代科学に毒された我々の思い込みに過ぎないのだが、善悪とか正邪という相対的なものよりも、真理の追究の方が抵抗感が少ない。小惑星探査機「はやぶさ」の映画が立て続けに作られたことといい、この学問的な真理の追究というのは、これからの時代の新たな「勧善懲悪」の形なのかもしれない。
 艱難辛苦、紆余曲折が極めて真っ当に描かれた心地よい作品だった。

作品データ
監督:滝田洋二郎 出演:岡田准一、宮﨑あおい他
製作年:2012年 製作国:日本


天地明察 [DVD]
角川書店
2013-02-22

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