はまってしまった 特捜部Q
特捜部Q ―檻の中の女― ユッシ・エーズラ・オールスン著、 吉田奈保子訳
特捜部Q ―キジ殺し― ユッシ・エーズラ・オールスン著、吉田薫・ 福原美穂子訳
今年に入ってから出会ったデンマーク発のミステリ小説。昨年はスティーグ・ラーソンの「ミレニアム」三部作にどっぷりハマってしまったが、今年はこの「特捜部Q」シリーズに熱中することになりそうだ。
ミステリというとどうしてもアメリカ作品を読むことが多いが、スウェーデンといい、デンマークといい、北欧もなかなかどうして侮れない。そういえば「マルティン・ベック」シリーズもスウェーデンだった。
コペンハーゲン警察の刑事カール・マークは、ある事件で同僚を失い、自らも心に大きな傷を負うが、処遇に困った上層部から未解決の事件を掘り起こす部署の責任者を押しつけられる。「特捜部Q」と名付けられた新設部署のオフィスは地下室で、助手は経歴が謎だらけのシリア人アサドだけ。しかし、『檻の中の女』の中では女性議員失踪事件を解決し、『キジ殺し』の中では20年前に起こった連続殺人事件を解決する。
過去の未解決事件を洗い直すストーリーなので、どうしても展開は似通ってしまうが、それでも過去の事実が次々に明らかになっていく構成は非常によくできている。キャラクターも魅力的だし、背景にある警察組織やヨーロッパ社会の現状にも興味津々。翻訳も適度に読み応えがあり、じっくりと味わいたい一方で、次の展開が気になるためになかなかページをめくる手を休めることができない。まだこの作品に触れていないミステリ・ファンには自信を持ってお薦めする。
「ミレニアム」のスティーグ・ラーソンは残念ながら既にこの世の人ではないが、ユッシ・エーズラ・オールスンはこれからも新作が期待できる。1作目、2作目は Amazon のKindle 版で購入したので、これ以降の作品も早く電子書籍化してほしいものだ。
特捜部Q ―キジ殺し― ユッシ・エーズラ・オールスン著、吉田薫・ 福原美穂子訳
今年に入ってから出会ったデンマーク発のミステリ小説。昨年はスティーグ・ラーソンの「ミレニアム」三部作にどっぷりハマってしまったが、今年はこの「特捜部Q」シリーズに熱中することになりそうだ。
ミステリというとどうしてもアメリカ作品を読むことが多いが、スウェーデンといい、デンマークといい、北欧もなかなかどうして侮れない。そういえば「マルティン・ベック」シリーズもスウェーデンだった。
コペンハーゲン警察の刑事カール・マークは、ある事件で同僚を失い、自らも心に大きな傷を負うが、処遇に困った上層部から未解決の事件を掘り起こす部署の責任者を押しつけられる。「特捜部Q」と名付けられた新設部署のオフィスは地下室で、助手は経歴が謎だらけのシリア人アサドだけ。しかし、『檻の中の女』の中では女性議員失踪事件を解決し、『キジ殺し』の中では20年前に起こった連続殺人事件を解決する。
過去の未解決事件を洗い直すストーリーなので、どうしても展開は似通ってしまうが、それでも過去の事実が次々に明らかになっていく構成は非常によくできている。キャラクターも魅力的だし、背景にある警察組織やヨーロッパ社会の現状にも興味津々。翻訳も適度に読み応えがあり、じっくりと味わいたい一方で、次の展開が気になるためになかなかページをめくる手を休めることができない。まだこの作品に触れていないミステリ・ファンには自信を持ってお薦めする。
「ミレニアム」のスティーグ・ラーソンは残念ながら既にこの世の人ではないが、ユッシ・エーズラ・オールスンはこれからも新作が期待できる。1作目、2作目は Amazon のKindle 版で購入したので、これ以降の作品も早く電子書籍化してほしいものだ。
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