自分自身と自然が敵 ウェイバック

ウェイバック-脱出6500km- The Way Back 【iTunes】

画像


 重苦しいテーマなので鑑賞を後回しにしていたが、いったん見始めるとぐいぐい引き込まれた。ハデさには欠けるものの、キャストも実は豪華。主役のジム・スタージェスはいままでノーマークだったが、エド・ハリス、コリン・ファレル、マーク・ストロングなどのシブい役者が揃っている。彼らが実に淡々と強制労働収容所からの脱走者を演じ、ことさらドラマチックに盛り上げようとしないところがいい。
 テーマ的にはチョウ・ユンファの「チルドレン・オブ・ホァンシー」や、チャン・ドンゴンの「マイ ウェイ」にも通じるところがあるが、この作品の場合は人間同士の確執にはそれほど重きを置いていない。脱走者たちが戦うのは自分自身と過酷な自然である。そのため、嫌な登場人物にイライラさせられることもなく、ストレスが溜まらない。もちろん、楽しい作品ではないが、彼らのあくまでも前向きな姿勢に元気づけられるのだ。
 そして紅一点のシアーシャ・ローナンも凛として美しい。翌2011年の主演作「ハンナ」よりも彼女の魅力が出ていたように思う。若くして過酷な人生を送ってきたはずの彼女が演じたイリーナが、脱走者たちの中では性の対象として見られなかったのは不自然でもあるが、逆に作品全体の雰囲気としてはよかったとも思える。
 登場人物はポーランド人やラトビア人、ロシア人など。アメリカ映画なので彼らの会話は英語なのだが、日本人にとっては違和感なくても、欧米の人からすると違和感を持つのだろうか。

作品データ
監督:ピーター・ウィアー 出演:ジム・スタージェス、エド・ハリス、シアーシャ・ローナン他
製作年:2010年 製作国:アメリカ


ウェイバック -脱出6500km- [DVD]
Happinet(SB)(D)
2013-03-02

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェイバック -脱出6500km- [DVD] の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


この記事へのコメント

この記事へのトラックバック