「塩」なのに「甘い」 青い塩

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 文芸作品のようなタイトルだが、内容はサスペンス映画。ただし、韓国映画独特の容赦のない暴力描写や悲惨な結末はない。「イルマーレ」のイ・ヒョンスン監督の作品だと思うと納得できる描写ではあるものの、予想外に「甘い」作品だった。
 作品の一番の魅力は、ソン・ガンホ演じるドゥホンのカッコよさ。もちろん、ソン・ガンホが演じているのだから決してイケメンではない。しかし、ドゥホンの強さと優しさ、せつなさをあれほど見事に演じられる俳優が彼のほかにいるだろうか。まさに「男が惚れる男」がそこにいるのだ。イ・ビョンホンやチャン・ドンゴンも確かに男っぽくてカッコいいが、韓流映画の魅力は日本人が失ってしまった骨太の男気にあると私は考えている。それを演じられるのがソン・ガンホやハン・ソッキュ、さらにシブいところではアン・ソンギたちなのだ。
 そして、そのソン・ガンホに劣らない存在感を発揮したのがスナイパーのセビンを演じたシン・セギョン。ふだんの彼女の写真を見ていると、例えば少女時代の一員であっても不思議ではない、ふつうに美しい女優なのだが、この作品ではショートカットの髪型とアイラインを強調したメイクでボーイッシュな雰囲気で登場。その彼女がドゥホンと付き合ううちに変わっていくところが何ともいえずいい! 彼女の起用法は大正解だったと思う。
 そのほかにもこれまで韓国映画で見てきた顔ぶれが大勢出ているような気がしたが、改めて調べてみると確認できたのは「パラレルライフ」のイ・ジョンヒョクと「ハウスメイド」のヨン・ユジョンくらい。しかし、それくらい脇役も安定感があったということ。
 韓国映画にしては珍しいハッピーエンドも個人的には好きだが、できればドゥホンが船で店に戻ってくる場面でエンドクレジットに行って欲しかった。それでなければいっそドゥホンとセビンが結婚して子供がいるところまで描くとか。おそらく結末も含めて批判的なレビューは少なくないと思われるが、個人的にはヨシとしたい。 

作品データ
監督:イ・ヒョンスン 出演:ソン・ガンホ、シン・セギョン、チョン・ジョンミョン他
製作年:2011年 製作国:韓国


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