踊るマハラジャ超えた!? 恋する輪廻

恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム OM SHANTI OM ☆ 【BD】

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 もしかするとラジニ様の「ムトゥ踊るマハラジャ」を超える作品かもしれない。「ラ・ワン」を見た直後ということもあり、シャー・ルク・カーン(SRK)のカッコよさにすっかりハマった。SRKはこの作品でも「ラ・ワン」同様に、脇役俳優のオームと、彼が転生した人気二世俳優のオームの二役を演じている。素朴で好感の持てる青年から嫌みな二枚目へと生まれ変わり、さらに前世を思い出して真っ当な人間に戻って正義を貫こうとするオームを演じるので、作り手のねらい通りいつの間にかSRKにすっかり感情移入してしまう。また、ヒロインのディービカー・パードゥコーンも美人であるだけでなく、なかなかの演技力。いかにも「スター女優」という華やかさと、内面の憂いを演じている。彼女はこの作品がデビュー作で、このあと「チャンドニー・チョーク・トゥ・チャイナ」にも出演するのだが、「妖艶」という言葉がふさわしいインド女優が多い中で、キュートでセクシーな魅力を発揮している。
 キャストの魅力もさることながら、ダンスシーンを含めたストーリーと演出も完璧といっていい。恋愛映画、コメディ映画、ミュージカル映画、サスペンス映画、アクション映画、SF映画、宗教映画……と、あらゆるジャンルを融合した、文字通り「笑いあり、涙あり」の感動作なのだ。輪廻転生をテーマにした緻密な構成は、タイムトラベルをテーマにした「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に匹敵するといってもいいような気がする。また、キャラクターも善玉と悪玉がしっかり描き分けられているので、見ていても素直に喜び、悲しみ、怒り、感動することができる。きっちり計算した、観客に対する正しいストレスのかけ方には感心させられる。
 そして、インドの映画界を舞台にしていることもあり、「アーティスト」にも通じる作り手たちの「映画愛」のようなものも感じられる。「フィルムフェア」賞授賞式後のパーティのシーンでは、実際に人気俳優たちが特別出演で次々に登場し、SRKとともに歌い踊るのだが、出演者自身がいかにも楽しそうで、曲そのもののノリの良さと相まって見ている方まで踊りたくなってしまう。歌と踊りでは、後半でムケーシュに罪を自白させようとしてSRKが歌う「オーム・シャンティ・オーム」が出色。これは「オペラ座の怪人」に並ぶ名曲かもしれない。一夜明けてもこの曲がいつまでも耳について離れない。

 個人的には今年見た作品の中で最も感激した作品といっていい。日本で公開されたのは2013年3月だが、5年以上もこの作品の存在を知らなかったことが悔しくてならない。BDにはたっぷり特典映像も入っているので、未見の人にはBDの購入を勧めたい。

作品データ
監督:ファラー・カーン 出演:シャー・ルク・カーン、ディービカー・パードゥコーン他
製作年:2007年 製作国:インド

 
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2013-09-27

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