続編を期待! 書楼弔堂

京極夏彦 『書楼弔堂 破暁』 (集英社) ☆

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 昨夜は週末にもかかわらず、BDもDVDも、iPodにも見ていない映画がなく、ひさしぶりに本を読んでから寝た。

 京極夏彦の『書楼弔堂』は昨年末に買い、年末年始に読んでしまおうと思っていながら3分の1を読んだところでストップ。その後も少しずつ読み進めていたが、昨夜、2時間ほどかけてやっと最後の3話を読み終えた。百鬼夜行シリーズのようなミステリではないが、最終話には中禅寺秋彦の祖父と思われる中野の武蔵晴明社宮司の中禅寺輔(たすく)という人物が出てくるので、百鬼夜行シリーズに隣接する世界が描かれているといえる。
 
 明治二十年代の東京郊外を舞台に、語り手である元士族の高遠が書楼弔堂(しょろうとむらいどう)で出会った人々の物語が綴られている。浮世絵師の月岡芳年、泉鏡花、巌谷小波などの文学者、勝海舟や岡田以蔵など実在の人物が出てくるので、大学、大学院で明治初期の近代文学を専攻した私にとっては面白くてたまらない。そして京極夏彦の文体は、こうした時代を背景にしたときに一番読み応えがある。最近は読書も怠けがちなので、たまに小説を読むときにはいまどきのサクサク読める作品ではなく、こういう読み応えのある作品が嬉しいのだ。


書楼弔堂 破暁
集英社
京極 夏彦

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