生真面目なコメディ ザ・スパイ 

ザ・スパイ シークレット・ライズ The Spy: Undercover Operation  【iTunes】

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 「公共の敵」や「力道山」のソル・ギョングがジェームズ・ボンドばりの凄腕スパイを演じるコメディ映画。香港映画ではチャウ・シンチーが出てくるパターンだが、何でもありのおバカ映画にならず、生真面目に笑わせるところがいかにも韓国映画らしい。

 キム・チョルス(ソル・ギョング)は韓国の凄腕スパイだが、妻のヨンヒ(ムン・ソリ)には正体を明かしていない。韓国で起きた要人暗殺テロの真相を探り、北朝鮮の核物理学者を亡命させるためにバンコクに向かったチョルスは、妻のヨンヒがハンサムな男性(ダニエル・ヘニー)とバンコクの街で会っているところを目撃してしまう。

 物語は、カッコよく登場したチョルスがアフリカのソマリアへ人質救出に向かう場面から始まる。緊迫した海賊との交渉の最中にチョルスの携帯が鳴り、母親の古稀祝いに現れないチョルスを罵倒する妻のヨンヒ。真っ当なスパイアクションと思って見ていたが、この時点で初めてコメディ映画ということに気づいたのだった。結婚して7年が経っても子どもに恵まれず義理の母に対して肩身が狭いヨンヒは、チョルスを不妊治療のために強引に病院へ連れて行くのだが、何と「採精室」の中で次の指令が伝えられる。「採精室」に入った経験のある人はいまどき少なくないのかもしれないが、この場面は「採精室」経験者である私のツボにバッチリはまった。また、ソル・ギョングとムン・ソリの相性もさることながら、多くの笑いを提供したのはチョルスの同僚を演じたコ・チャンソク。グレート義太夫か麻原○○かという風貌なのだが、彼がメチャクチャおかしいのだ。主役はもちろんソル・ギョングだが、コ・チャンソクもほぼ出ずっぱりで、彼なしではこの作品は成立しなかったといっていい。韓流ファンのアンテナには引っかかりそうにない作品だが、この作品の面白さは保証できる。

 ストーリー的にはアーノルド・シュワルツェネッガーの「トゥルー・ライズ」に似ているので、邦題についている「シークレット・ライズ」もそれを意識しているのかもしれない。もっとも、20年前のハリウッド映画を持ち出してもピンとくる人は少ないだろうが。


作品データ
監督:イ・スンジュン 出演:ソル・ギョング、ムン・ソリ他
製作年:2013年 製作国:韓国


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