多数派がメジャー 花と蛇zero

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 団鬼六の「花と蛇」シリーズの最新作。谷なおみ主演の日活ロマンポルノに始まり、近年では杉本彩や小向美奈子の主演で映画化されている。今作は、天乃舞衣子、濱田のり子、桜木梨奈という、若干ネームバリューに欠けるトリプル主演で製作された。

 警視庁の雨宮美咲(天乃舞衣子)は、監禁された女性が緊縛されて陵辱される映像を配信する裏サイト「バビロン」の運営者を追っていた。一方、主婦の瑠璃(桜木梨奈)は、「バビロン」に監禁された遠山静子(濱田のり子)の映像を見て、その世界に魅せられていく。禁断の世界に足を踏み入れた美咲、静子、瑠璃は、それぞれの思いを秘めて「バビロン」の緊縛ショーのステージに立つことになる。

 年が明けてから「アメリカン・スナイパー」や「セッション」という「おせち料理」ともいえるアカデミー賞レベルの作品を見てきたので、この辺で少し「箸休め」をすることにした。杉本彩の「花と蛇」で胸焼けを起こし、しばらく遠ざかっていたが、Amazonプライムのラインナップでこの作品を見つけて鑑賞。期待以上に面白い作品だった。

 団鬼六といえば私の世代では、なんといっても日活ロマンポルノ。もっとも、私は谷ナオミの世代ではなく、高倉美貴の世代である。見ている年齢も違うが、当時の淫靡な雰囲気はこの作品にはない。性情報の氾濫もあり、SMは表舞台に出てしまったのだろう。さらにこの作品では、3人もの女性がその世界に入っていく。こうなるとSMの世界は多数派になってしまい、もはや秘するものではない。その意味で官能的な雰囲気は皆無だった一方で、この作品には別な面の面白さがあった。それは徹底して破綻したストーリー。もともと裏サイト「バビロン」の違法性がはっきりしない。それにもかかわらず、冒頭では捜査官がガサ入れをして関係者と銃撃戦になる。さらに刑事である美咲が謎の脅迫者の言うことをホイホイと聞き、主婦の瑠璃は顔も隠さずSMショーに参加する。突っ込みどころ満載で、これほど見ていて意識が活性化される作品は最近なかったような気がした。アカデミー賞作品を熱く語らず、こういう作品を熱く語ってしまう自分が情けないが、十二分に楽しめる作品だった。

 3人の主演女優の中で一番よかったのは濱田のり子。これまでオリジナルビデオ作品に多く出演しているが、この作品の彼女はいい。私と同世代と思えないほど魅力的だった。それに比べると天乃舞衣子は顔も身体もゴツい印象。熱演は認めるが、別な女優だったら作品全体の印象も大きく変わっただろう。桜木梨奈はなかなか面白いキャラクターを演じていたが、この作品で初めて認識した女優。実は、以前にブログで取り上げた「フィギュアなあなた」や「赤×ピンク」にも出演していたのだった。

作品データ
監督:橋本一 出演:天乃舞衣子、濱田のり子、桜木梨奈他
製作年:2014年 製作国:日本


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