大自然とグロ グリーン・インフェルノ

グリーン・インフェルノ THE GREEN INFERNO ☆ 【BD】

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 タランティーノの「デス・プルーフ in グラインドハウス」や「イングロリアス・バスターズ」に俳優として出演し、RZAの「アイアン・フィスト」では脚本・製作も務めているイーライ・ロスが監督したグロ映画。1960年代から70年代にブームになったモンド映画の流れを汲み、「食人族」をモチーフにしている。

 森林伐採により絶滅の危機に瀕しているペルーのヤハ族を救うために学生グループが現地に乗り込み、ネットを通じて抗議行動を配信することで世界にアピールすることに成功する。しかし、帰路の飛行機がエンジン・トラブルで密林に墜落してしまう。生き残った数人のメンバーはヤハ族に捕らえられ、一人また一人と食人の習慣を持つ彼らの餌食になってしまう。

 評判は悪くないものの、それなりのエログロ映画だと思って鑑賞。ところが、アマゾンの密林を映した冒頭の映像の美しさにビックリしてしまった。明らかに低予算のB級映画の映像ではないのだ。全身真っ赤に塗りたくられたヤハ族はステレオタイプで差別的とも感じられたが、作りは非常に丁寧で、見ていて集中力が殺がれるようなシーンは全くなかった。しかも、ストーリーも皮肉が利いている。自分たちが守ろうとした先住民に食われてしまうという、とてもわかりやすい展開。自己矛盾に陥っていながら、そのことに気づかず「正論」を吐く現代人の姿がそこにある。多様な価値観が共存する現代社会には「正論」など存在しないのに、ネットにあふれる「正論」は絶えることがない。これからの社会は「正論」ではなく、コミュニケーションをとり続けることしかないのだ。そして、この作品に登場する活動家のリーダーが、実は裏で営利企業とつながっていたというところも面白い。ヤハ族がワクワクしながら人間を食べるところも、私たちがグルメに舌鼓を打つところと同じでニヤリ。

 ヒロインを演じたロレンツァ・イッツォは、イーライ・ロスの妻らしいが、このテの作品にしてはレベルが高い。残念だったのは、「グロ」の面では合格点だが、「エロ」の面はほとんどなかったこと。もっとも、そこにもイーライ・ロスの矜持のようなものが感じられるが。 

 グロ映画ではあるが、アマゾンの大自然を満喫するために Blu-ray での鑑賞をお勧めしたい。

作品データ
監督:イーライ・ロス 出演:ロレンツァ・イッツォ、アリエル・レビ他
製作年:2013年 製作国:アメリカ、チリ


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