意外と単純 ヘイトフル・エイト

ヘイトフル・エイト The Hateful Eight 【iTunes】

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 2012年の「ジャンゴ 繋がれざる者」に続くクエンティン・タランティーノ監督による、密室での犯人捜しというミステリの要素も加わった西部劇。1960年代のマカロニ・ウエスタン映画で名高いエンニオ・モリコーネが音楽を担当し、第88回アカデミー賞作曲賞を受賞している。

 黒人の賞金稼ぎマーキス・ウォーレン(サミュエル・L・ジャクソン)は、賞金首の遺体を運ぶ途中、山中で立ち往生してしまう。そこに通りかかったのは「首吊り人」と呼ばれる賞金稼ぎジョン・ルース(カート・ラセル)で、彼もまた賞金首デイジー・ドメルク(ジェニファー・ジェイソン・リー)を移送する途中だった。ともにレッドロックの町に向かうことになった一行にレッドロックの新任保安官クリス・マニックス(ウォルトン・ゴギンズ)が加わるが、猛吹雪のために「ミニーの紳士服飾店」で一夜を過ごすことになる。店には3人の先客がおり、ルースはデイジーを奪還にきた仲間ではないかと疑心を抱く。

 ものすごくもったいぶった構成なので、複雑な話かと思いきや、見終わってみると意外にストーリーは単純。猛吹雪に降り込められた密室の中で、賞金首のデイジーを奪還に来たのは誰か=嘘をついているのは誰か、という話だった。一応は西部劇なのでウォーレンの早撃ちシーンなどは出てくるが、銃撃戦になればあっという間に全員が死に絶えてしまう密室なので、タランティーノはいかに拳銃を使わせないかを工夫している。リスクを考えれば賞金首の遺体を持って行くのが一番安全。しかし、ルースはあえて罪人を絞首刑にしなければ気が済まない「首吊り人」なので、ウォーレンのように罪人に対して手っ取り早く拳銃をぶっ放しはしない。デイジーを奪還にきた仲間にしても、拳銃に物を言わせればすぐに決着するのに、使うのは毒薬。ストーリーは単純ながら、設定に若干のひねりを加えてミステリ仕立てにしているのだ。しかし、その凝り方が特に前半では鬱陶しい気もした。映像や音楽のこだわりはタランティーノならではだが、感覚的に楽しめる部分が以前のタランティーノ作品に比べるとやや少なめかもしれない。もしかすると、筋立ての細部に気を取られてタランティーノの遊び心に気がつかなかっただけなのかもしれないが、本編2時間半を超える長さもあって見終わったあとはどっと疲れてしまった。

作品データ
監督:クエンティン・タランティーノ 出演:サミュエル・L・ジャクソン、カート・ラッセル他
製作年:2015年 製作国:アメリカ





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