これぞ周星馳ワールド 人魚姫

人魚姫 美人魚 Mermaid ☆ 【BD】

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 最近は俳優より監督としての仕事が忙しいチャウ・シンチ-が監督・製作・脚本を手がけた2016年のファンタジー映画。中国で公開されたのち、アメリカでも公開され、アジア映画歴代興行収入№1を記録したという。

 金儲けのためなら手段を選ばないたたき上げの青年実業家リウ(ダン・チャオ)は、恋人でもある女性実業家のルオラン(キティ・チャン)とともに青羅湾のリゾート開発を進めていた。環境破壊によって滅亡の危機に瀕した人魚族は、人間に変装した少女シャンシャン(リン・ユン)をリウのもとに送り込み、彼を暗殺して開発を阻止しようとする。シャンシャンの純真さに心を奪われたリウは、次第に自分の生き方に疑問を抱くようになる。

 同じチャウ・シンチーの監督作品である2013年の「西遊記~はじまりのはじまり~」に比べても、いかにもチャウ・シンチーらしさが出た楽しい作品。度が過ぎたギャクの連発をくどいと感じる人もいそうだが、チャウ・シンチーのファンにとってはたまらない。彼は自分に何を求められているのかをよく知っているのだ。そして、特典映像からもわかるように、出演者の演技指導を彼自身が丁寧に行っているところからも、ギャグを含めた作り手としてのこだわりが伝わってくる。そしてギャグにしてもドラマ演出にしても、絶妙なところでスッと後ろに下がるところも彼のバランス感覚の優れているところで、本編も約94分と欲張らずにまとめている。チャウ・シンチーは俳優としても一流だが、それ以上に監督として優れた才能を持っていると言っていいのではないだろうか。

 ヒロインの人魚を演じるリン・ユンの活かし方もさすがはチャウ・シンチー。最初にダン・チャオ演じるリウと彼女が出会う場面では、あえて彼女を不細工に描くのだが、そのあと少しずつ彼女が魅力的に映っていく。今回は悪女を演じているキティ・チャンのような正統派の美人ではないが、かわいらしくて放っておけない気持ちにさせる魅力がある(正統派美人ではないといっても、2016年の「最も美しい顔100人」14位に選ばれているが)。スー・チーに少し似た印象があり、スー・チーのように他の女優では替えが効かない独自のポジションを築く可能性を持っているような気がする。リン・ユンもキティ・チャンもチャウ・シンチーによって見いだされた女優だが、女優の魅力を見抜くのも彼の才能の一つのようだ。

 懐かしい香港映画の遺伝子を受け継ぎながらも、確実に世界標準のレベルを超えてきたことを感じさせる中国映画の佳作である。

作品データ
監督:チャウ・シンチー 出演:リン・ユン、ダン・チャオ、キティ・チャン他
製作年:2016年 製作国:中国


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