スン・ホンレイの存在感 ドラッグ・ウォー

ドラッグ・ウォー/毒戦 DRUG WAR ☆ 【BD】 

drugwar.jpg

 中国公安警察が麻薬組織の壊滅に挑む姿を描いた2013年のジョニー・トー監督のアクション映画。2018年に韓国でリメイクされた「毒戦 BELIEVER」がヒットし、オリジナルも再注目されることになった。

 爆発事故を起こした津海のコカイン製造工場から車で逃走したテンミン(ルイス・クー)は、衝突事故を起こして病院へ搬送される。公安警察の麻薬捜査官ジャン(スン・ホンレイ)は、減刑と引き替えにテンミンに捜査協力を迫り、テンミンと裏社会への潜入捜査を開始する。韓国や日本にも勢力を拡大する麻薬組織との接触に成功したジャンは、組織を一網打尽にするため、仲間の捜査員とともに取引現場に乗り込む。

 「ドラッグ・ウォー/毒戦」と「毒戦 BELIEVER」の Blu-ray を合わせて購入し、まずはオリジナルのジョニー・トー作品から鑑賞。さすがは数々の香港ノワールの佳作を世に送り出しているジョニー・トー監督だけのことはあり、文句なしに面白かった。この作品は中国本土を舞台とし、中国公安警察の捜査官を中国人俳優のスン・ホンレイが演じたことで、これまでの香港ノワール作品とは一線を画す緊迫感が出たような気がする。偏見かもしれないが、中国の公安警察なら人権よりも犯罪撲滅を優先しそうなので、このテの潜入捜査はいかにもありそう。周浩暉の『死亡通知書 暗黒者』を読んだあとでもあったので、麻薬組織の怖さよりも公安警察に対する不気味さの方が勝り、最後までドキドキしながら見てしまった。救いのないラストも、韓国映画に勝るとも劣らない非情さと潔さがあり、その点でも印象深い作品となった。

 主演は、香港出身のルイス・クーと中国出身のスン・ホンレイ。ルイス・クーの2010年代の活躍ぶりは言うまでもないが、この作品ではスン・ホンレイの存在感が圧倒的だった。決して華のある俳優ではないが、「初恋のきた道」で映画初出演を果たしたあとも「至福のとき」「セブンソード」「花の生涯」などチャン・イーモウやツイ・ハーク、チェン・カイコーなど、次々と大物監督の作品に起用される理由がわかったような気がする。最初は取っつきにくい印象を受けるが、物語が進むに従って変幻自在の演技を見せる。後半になり、決して心が通い合うことはないと思われたテンミンとも、微妙に感情を共有するようになる演技は見事。

 さて、このあと鑑賞する韓国のリメイク版で、スン・ホンレイの演技を超える感動を味わえるか楽しみである。

作品データ
監督:ジョニー・トー 出演:スン・ホンレイ、ルイス・クー他
製作年:2013年 製作国:香港・中国

ドラッグ・ウォー 毒戦 [Blu-ray] - ルイス・クー, スン・ホンレイ, クリスタル・ホアン, ウォレス・チョン, ラム・シュー, ラム・カートン, ジョニー・トー
ドラッグ・ウォー 毒戦 [Blu-ray] - ルイス・クー, スン・ホンレイ, クリスタル・ホアン, ウォレス・チョン, ラム・シュー, ラム・カートン, ジョニー・トー

次はこれ買う!

イップ・マン 完結 [Blu-ray] - ドニー・イェン, ウー・ユエ, ヴァネス・ウー, スコット・アドキンス, チャン・クォックワン, クリス・コリンズ, ケント・チェン, ヴァンダ・マーグラフ, ウィルソン・イップ
イップ・マン 完結 [Blu-ray] - ドニー・イェン, ウー・ユエ, ヴァネス・ウー, スコット・アドキンス, チャン・クォックワン, クリス・コリンズ, ケント・チェン, ヴァンダ・マーグラフ, ウィルソン・イップ

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

なるほど(納得、参考になった、ヘー)

この記事へのコメント