ジャッキー映画らしからぬ余韻

神話 THE MYTH
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 ジャッキー・チェンの映画に関しては2000年以前の作品はほぼ完璧にカバーし、それ以降もできるだけチェックしていたつもりだが、この作品はノーマークで、同僚から教えられて見ることになった。さすがに予告編のように「HERO」や「LOVERS」と並べるのは気が引けるが、いわゆるこれまでのジャッキー映画とは一線を画した作品に仕上がっている。インドでのコミカルな格闘シーンやエンディングのNG集はいかにもジャッキー映画だが、登場人物も多彩で、ジャッキーだけが目立つ物語ではない。「NEW POLICE STORY」でもジャッキーはスーパーマンではなくなり、脇役の存在感も大きくなっていったが、この作品でも脇役の存在感は光る。
 ヒロインのキム・ヒソンも最初はチャン・ツィイーの二番煎じと見ていたが、なかなかどうして。チャン・ツィイーとはまた違った魅力があった。一方、ひさびさに見たレオン・カーフェイはちょっと損な役回りだったか。秦の始皇帝時代の武人たちもそれぞれに魅力的な人物として描かれていたが、彼らをもう少し活かす展開があってもよかったかもしれない。
 チャン・イーモウ、コン・リーの「テラコッタ・ウオリァ」を思い出させる現代と過去の交錯もより洗練されていた。唯一の難点は合戦のシーンでCGを使った馬の蹴りを多用したことによる違和感か。これまでのジャッキー映画の一本調子な-安心してアクションだけに専念できる-ストーリー展開ではなく、次はどうなるのかどんどん引き込まれる物語があり、ハッピーエンドとはいえないラストにも余韻を感じさせ、「ちょっと違うな」と思わせる作品だった。ここ数年のしジャッキー映画の中では佳作の部類に入るのではないだろうか。
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