元ちとせのエンディングテーマが印象的 キャタピラー

キャタピラー CATERPILLAR ☆

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 ベルリン国際映画祭で寺島しのぶが銀熊賞を受賞し、国内外の映画賞を多数受賞した話題作。「キネマ旬報」ベスト・テンでも日本映画で第6位と評価が高い作品だが、見終わってから考え込んでしまった。
 戦争から戻ってきた夫は、両手足を失い、耳も聞こえず口もきけない。黒川久蔵(大西信満)の姿は戦争が生み出した不幸そのものなのだが、恐ろしいのは「軍神」と崇められる夫の世話をせざる得ない妻のシゲ子(寺島しのぶ)の方である。醜い姿に半狂乱になりながらも、かつての面影を認めて夫との生活を再開するが、もはや人間とはいえない夫との生活に疲れ果て、彼女も徐々に狂気に染められていく。「告白」の松たか子も怖かったが、それ以上に寺島しのぶが怖い。いわゆる「美人女優」ではないものの、独特の雰囲気を持った女優で、常に彼女が演じる役柄は、彼女でなければ演じられないと思わせるものばかりである。
 さて、考え込んだのはなぜかというと、この作品のテーマをどこに見いだすべきか自分なりの答えが見つからなかったのだ。戦争というのは人間の運命を狂わせる恐ろしいものなのだ、という単純な受け取り方でいいのだろうか。

 エンディングテーマは、ヒロシマの原爆で犠牲となった少女をモチーフにした「死んだ女の子」という曲。元ちとせが歌うこの曲が、直接物語とは関係ないのに不思議に心に残った。

 ちなみに Caterpillar とは①イモムシ、毛虫、②無限軌道式トラクター、③他人を食い物にする人、の意。

作品データ
監督:若松孝二 出演:寺島しのぶ、大西信満他 製作年:2010年 製作国:日本


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