いったいどこへ連れて行くのか ヒミズ

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 染谷翔太と二階堂ふみの迫力ある演技に引き込まれ、物語がどこへ向かうのかゴールが見えないまま、最後まで園子温ワールドを堪能した。原作のコミックも読んでおらず、東日本大震災以後の日本を描いたということだけしか知らずに見たので、いい意味ですっかり予想が裏切られた。

 園子温監督は、染谷翔太と二階堂ふみという芸達者ながら手垢のついてない俳優2人を見事に使いこなし、現実と妄想の境界線付近を巧みに描くことに成功した(友人の感想を一部借用)。主人公の住田の「普通」へのこだわりにも通じるところだが、現実には起こりえない特殊な状況を描きながら普遍的なものをあぶり出すのが園子温監督の手法。一見、独りよがりに登場人物たちが動き回り、何が何だかさっぱりわからない展開なのだが、それでも見る側が取り残されることがないのは、作品の中に確かなものが描かれているからなのだろう。
 園子温作品の常連たちがずらりと顔を揃え、危なっかしい雰囲気はこれまでのどの作品にも劣らない。「愛のむきだし」よりもさらに若い主人公たちを登場させ、エログロに頼らずにここまで過激な表現ができるのはすごいこと。めちゃくちゃな物語のように見えて、最後にはなぜか元気が出てくるという不思議な作品だった。
 いまだに自分の中で消化できていないために抽象的な感想に留まってしまうのだが、「冷たい熱帯魚」や「恋の罪」以上のインパクトはあった。
 ちなみに、個性的な出演者の中で特に感心したのは窪塚洋介。「ヘルタースケルター」の役柄は全くいただけなかったが、この作品のテル彦はすばらしい。まあ、ファンでもないし、どうでもいいことなのだが。

作品データ
監督:園子温 出演:染谷将太、二階堂ふみ他
製作年:2011年 製作国:日本



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