映像表現に重点 グランド・マスター

グランド・マスター THE GRANDMASTER 一代宗師 ☆ 【BD】

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 ウォン・カーウァイ監督がトニー・レオンに葉問(イップ・マン)を演じさせると聞き、どのような作品になるか想像できなかったが、予想以上に面白かった。もちろん、ドニー・イェンの葉問のように説得力のあるアクションは期待できないものの、ウォン・カーウァイのこだわりのある映像(撮影がクリストファー・ドイルでなかったのが残念)と、トニー・レオンの演技力がスタイリッシュでスピード感のあるアクションを作り出し、武術出身の俳優が演じるアクション映画にも劣らない作品となっている。もちろん、俳優たちもアクション映画や武侠映画に数多く出演しているとはいえ、本格的なアクションをできるのは馬三(マーサン)を演じたマックス・チャンくらいなはず。それでも、武術指導のユエン・ウーピンの手腕で、これだけのアクションができているのだ。
 ヒロインの若梅(ルオメイ)を演じたチャン・ツィイーは、定番の気の強い女性キャラ。しかし、これまでの似たようなキャラの中では、一番のはまり役だったような気がする。特に茶館で葉問に別れを告げるシーンは、年齢相応で柔らかな魅力があった。もちろん、アクションもバレエで鍛えた身体能力が活かされており、表情でカンフーを「演技する」トニー・レオンに対し、全身でカンフーを「舞う」チャン・ツィイーといったところか。
 映像表現に重きを置く、ウォン・カーウァイのもったいぶった展開は相変わらずだが、この作品は不思議と退屈しない。しかし、チャン・チェンが演じた一線天(カミソリ)が葉問や若梅の人生に何の関わりも持たなかったことは唯一の疑問。彼らと絡む展開があったはずだが、編集でカットされたのだろうか。

作品データ
監督:ウォン・カーウァイ 出演:トニー・レオン、チャン・ツィイー、チャン・チェン他
製作年2013年 製作国:香港・中国・フランス


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松竹
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