アジアン・ホラーの完成形 キョンシー

キョンシー 殭屍 RIGOR MORTIS ☆ 【BD】

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 「ドリーム・ホーム」に出演したジュノ・マックの初監督作品。日本でも80年代に大ブームを巻き起こしたラム・チェンイン主演の「霊幻道士」をダークホラーとして復活させた。日本から「呪怨」の清水崇が製作として参加しており、アジアン・ホラーの王道をゆく仕上がりになっている。

 「霊幻道士」の俳優として有名だったチン・シュウホウ(チン・シュウホウ)だが、現在は仕事を失い、妻子とも別れ、死に場所を求めて古い団地にたどり着く。彼が入居した2442号室では以前に双子の姉妹が悲惨な死を遂げており、怪しげな雰囲気が立ちこめている。ある日、住人の老人(リチャード・ン)が事故死し、老妻(パウ・ヘイチン)は彼を蘇らせようと闇の力を操る道士に相談する。

 「霊幻道士」のキョンシーといえば、誰もが思い出すのはピョンピョン飛び跳ね、額にお札を貼られると途端に動きを止めるというユーモラスな姿。監督のジュノ・マックはそのイメージを踏襲しながらも、単純にリメイクするのではなく、スタイリッシュなホラー映画に作り替えた。
 
 端的に言えば「雰囲気」だけの作品である。決して怖い映画ではない。怖さに目を覆いたくなったり、飛び上がったりする場面はほとんどなく、むしろ身を乗り出して見たくなる作品世界がそこにはある。世界のホラー映画に影響を与えた「リング」や「呪怨」などのテイストに加え、タイなど東南アジアのホラー映画が持つジメッとした質感、そして「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」や武侠映画に見られる香港映画の様式美を見事に融合大成し、最初から最後までワクワクさせる作品になっている。この映画にはまる人は極めて限定されるのかもしれないが、80年代を映画館で過ごした40代から50代にかけてのホラー映画ファンや香港映画ファンは、この作品の世界に浸るだけで幸せになれるはず。

 ラム・チェンインやリッキー・ホイは既に他界しているが、チン・シュウホウをはじめとしてアンソニー・チェンやリチャード・ンなど「霊幻道士」シリーズの出演者たちも顔を揃えている。この点も香港映画ファンにはたまらない。クララ・ワイが演じた双子姉妹の母親役がムーン・リーだったらもう何も言うことはないのだが。

作品データ
監督:ジュノ・マック 出演:チン・シュウホウ、クララ・ワイ、パウ・ヘイチン他
製作年:2013年 製作国:香港



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