これぞサム・ライムの世界 ダークマン

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 「死霊のはらわた」で注目を集めたサム・ライミ監督が、スプラッター映画の「XYZマーダーズ」や「死霊のはらわた2」に続いて作ったアメコミ風のヒーロー映画。サム・ライミはのちに「スパイダーマン」で正真正銘のアメコミ・ヒーロー映画を撮ることになるが、この作品は「死霊のはらわた」のテイストがたっぷり盛り込まれており、また違った面白さがある。そして、いまでは中年の星となったリーアム・ニーソンが、ヒーローの「ダークマン」をネクラに演じている。

 科学者のペイトン(リーアム・ニーソン)は、恋人である弁護士のジュリー(フランシス・マクドーマンド)とともに暮らしながら人工皮膚の研究をしていた。ギャングに襲われて全身に重度の火傷を負ったペイトンは、人前には出られない変わり果てた姿になり、痛覚をも失った自分に絶望する。しかし、ジュリーの仕事にかかわるトラブルで襲われたことを知ると、自分が開発した人工皮膚を利用してギャングへの復讐を果たそうとする。

 主演のリーアム・ニーソンは、この作品の3年後の「シンドラーのリスト」でアカデミー主演男優賞にノミネートされ、一躍脚光を浴びることになるが、まだこの頃はオーラが薄い。火傷で顔を失う主人公を演じるのだから、彼の顔はどうでもよかったということなのだろうか。若い頃の彼の甘いマスクは、ウイリアム・ハートに似ているような気がしたが、そうそう需要はなさそうなタイプ。そう考えればアカデミー主演男優賞ノミネートにしがみつかず、「スター・ウォーズ」を機にアクションへと舵を切ったのは正解だったかもしれない。
 
 映像の方は、オープニングからまさにサム・ライミの世界が全開。ファンが期待していたこともあるのだろうが、サム・ライミ自身がコミックをぱらぱらとめくるような場面展開を好んでいたのだろう。三次元を二次元に戻してしまうような映像作りは、味わいは違うものの、タランティーノにも通じるものがあるような気もする。「スパイダーマン」シリーズになると、サム・ライミ自身もこだわりを捨てたのか、初期のサム・ライミらしさは感じられなくなってしまう。しかし、この作品は誰が見てもサム・ライミなのだ。復讐を果たしたペイトンが、ブルース・キャンベルのマスクで街に消えていくラストシーンも嬉しかった。

作品データ
監督:サム・ライミ 出演:リーアム・ニーソン、フランシス・マクドーマンド他
製作年:1990年 製作国:アメリカ


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