涙ふきっぱなし 幕が上がる

幕が上がる ☆ 【BD】

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 高校演劇をテーマにした平田オリザの長編小説が原作。ももいろクローバーZの5人を主演に据え、「踊る大捜査線」の本広克行がメガホンをとった作品だが、単なるアイドル映画にとどまらない青春映画の佳作である。

 高校2年生のさおり(百田夏菜子)は、引退した3年生のあとをうけて演劇部の部長を務めることになり、同級生のユッコ(玉井詩織)やがるる(高城れに)、1年生の明美(佐々木彩夏)たちと新しいチームで活動を始める。自分たちの方向性を見出せずにいた演劇部だったが、彼女たちにアドバイスをくれたのは新任教師の吉岡先生(黒木華)で、彼女はかつて「学生演劇の女王」と呼ばれる存在だった。吉岡先生は全国大会を目標に彼女たちを鍛え始め、そこに演劇の強豪校から転校してきた中西(有安杏果)が加わる。

 もともとももクロのファンであり、この作品も非常に評価が高かったので見たいと思っていながら2年近く経ってしまった。わずか2年とはいえ、この作品に出ていた芳根京子は「べっぴんさん」の主役に抜擢され、百田夏菜子も共演するなど時の流れを感じさせる。しかし、公開から時間が経っても青春映画の王道を行くこの作品は決して古びることはない。歳をとって涙もろくなったせいか、本編2時間の間、ジワジワとあふれる感動の涙を拭いながら作品を見ていた。

 ももクロの5人が主演なのだが、彼女たちの素直な演技からアイドルのイメージを感じることはなく、自然にストーリーの中に入っていくことができる点が大きかった。百田夏菜子も「べっぴんさん」では少し浮いているような印象があるが、この作品ではふつうの女子高生に見えるのだ。黒木華の存在に負うところが大きいとはいえ、あざとくなりそうなところを寸止めで回避している。フジテレビ製作にしては演出にも節操があり、文部科学省選定作品になったのも頷ける。

 一緒に見ていた妻には呆れられたが、青春時代を忘れてしまった中年男性の琴線に触れる作品だった。
 
作品データ
監督:本広克行 出演:百田夏菜子、玉井詩織、高城れに、有安杏果、佐々木彩夏他
製作年:2015年 製作国:日本


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