やっぱりやさしいタイ映画 すれ違いのダイアリーズ

すれ違いのダイアリーズ The Teacher's Dairy キトゥン・ウィタヤー ☆ 【DVD】

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 ほぼ2年ぶりに購入したタイ映画は「フェーンチャンぼくの恋人」のニティワット・タラトーン監督の2014年のラブストーリー。タイ国内で大ヒットを記録し、東京国際映画祭でも上映されている。

 レスリング選手だったソーン(スクリット・ウィセートケーオ)は、電気も水道もなく、携帯電話も通じない山奥の湖の水上小学校に赴任する。そこで彼は前任の女性教師エーン(チャーマーン・ブンヤサック)の残した日記を見つける。日記には子どもたちとの交流や恋人との別れなどが記されており、同じように失恋し、子どもたちの指導に悩むソーンは、会ったことのない彼女に親しみを持つようになる。エーンへの恋心を抑えられなくなったソーンは、彼女の転任先のチェンマイの学校を訪れ、学校に残された写真にあった右腕の星のタトゥーを頼りに彼女を探そうとする。

 時間を超えた男女のすれ違いの恋愛物語としては、大ヒットした「君の名は。」やハリウッドでもリメイクされた韓国映画「イルマーレ」などと共通するところもあるが、この作品の最大の特長はゆったりとしたタイの空気感。タイ北部のラームプーン県に実在する水上小学校が舞台で、チェンマイのロイクラトンなどの場面もあるが、ほとんどが山奥の湖に浮かぶ粗末な水上小学校で物語が進んでいく。美しい湖の風景と、少ない登場人物がゆったりと贅沢な時間を過ごしていて、わずか本編110分の作品なのに、ずいぶん長い時間、作品世界に入り込んでいたような気がしてくる。

 女性教師を演じたチャーマーン(ライラ)・ブンヤサックは、ホラー映画の「609(ブッパー・ラートリー)」でファンになった女優で、「ラートリー・リターンズ」「ラートリー・リボーン」「ラートリー・リベンジ」「エタニティ」などのタイ語版をネットで購入して見てきたが、ひさびさの再会。2010年の「エタニティ」では妖艶な女性を演じたが、この作品の彼女は清楚でかわいらしく、笑顔がなんともいえずいい。昔の石原真理子(石原真理絵ではない)に少し似ているような気もする。相手役のスクリット・ウィセートケーオがバリバリのイケメンだったら嫌みに感じたかもしれないが、そういうタイプではなく、この2人の恋も爽やかに感じられ、見ていて何とも言えず幸せなのだ。「フェーンチャン」を見たときのような優しい気持ちになれる作品だった。
 
 ソーンとエーンのそれぞれの想いが主題ではあるが、彼らと子どもたちとの交流の様子もまた胸を打つ。日本でもかつてはこの水上小学校のような密接に子どもたちと関わる教育があったのだろうが、最近では田舎の小学校でも要求されるものは多く、子どもたちの将来を考えると小規模校は統合せざるを得ない。せめて文部科学省が財務省に要求しているように教員の数だけは減らさず、教師と子どもの交流は濃いものであって欲しいなあ。

 6年ほどタイを訪れていないが、この作品を見て、またタイに行きたい気持ちが頭をもたげてきた。

作品データ
監督:ニティワット・タラトーン 出演:スクリット・ウィセートケーオ、チャーマーン・ブンヤサック他
製作年:2014年 製作国:タイ


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