吉田日出子の魅力 寅次郎の告白

はつらいよ 寅次郎の告白 ☆ 【BD】

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 吉田日出子がマドンナを務める「男はつらいよ」シリーズの第44作で、最新作「お帰り寅さん」では満男と泉が鳥取砂丘で出会うシーンが引用されている。劇場で見て以来、およそ30年ぶりに4Kデジタル修復版で鑑賞した。

 名古屋で母親と暮らしている泉(後藤久美子)が就職活動のために東京を訪れ、たまたま柴又に帰ってきていた寅次郎(渥美清)をはじめ、くるま屋の人々とにぎやかに食卓を囲む。翌日、満男(吉岡秀隆)とともに銀座の楽器店を訪ねた泉は、就職が難しいことを知って失意のうちに名古屋へ戻る。しばらくして泉が母の礼子(夏木マリ)とけんかをして家出したことを聞いた満男は、泉からの絵葉書が投函された鳥取へと向かう。

 第42作以降、満男と泉の恋物語がストーリーの中心に据えられているが、今回はひさびさに寅さんの切なく悲しい恋物語を味わうことができる。シリーズ中に何作かある、寅さんがマドンナから想いを寄せられる展開の一つ。かつて寅さんが結婚まで考えた料亭の女将・聖子(吉田日出子)は、夫と死別して寂しい思いをしており、しかも、生前は夫の女性関係で悩まされていたといって寅さんへの想いをはっきり口に出す。個人的には吉田日出子というと歌手としてのイメージの方が強く、俳優としても多くの作品に出演してはいるものの、それほど魅力的な女性とは思っていなかった。今回、30年近く経って改めて見直すと、何ともいえずかわいらしくて色っぽい。この作品の頃の吉田日出子は40代半ばなので、当時20代半ばの私には魅力がわからなかったのだろう。50代半ばになって40代の女性の魅力が分かるようになったということだろうか。もちろん、後藤久美子も美しくかわいいのだが、この作品では吉田日出子に軍配が上がる。そして、そんな彼女に想いを寄せられながら、寅さんは一歩も前に踏み出すことができない。満男がいうように寅さんは臆病でもあるのだが、自分が一人の女性の人生を背負う能力や資格がないことを知っているのだ。そこがまたやけに切なく、この作品は私のように臆病でモテない男たちの共感を呼んだのだった。

 エンディングの満男のモノローグもまた味わい深い。この満男の語りは第42作以降の主人公交代を暗示するもので、この流れの中で「お帰り寅さん」が生み出されたのだった。

作品データ
監督:山田洋次 出演:渥美清、吉田日出子、吉岡秀隆、後藤久美子他

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