4Kの恐ろしさ ジェミニマン

ジェミニマン GEMINI MAN ☆ 【UHD】

geminiman.jpg

 ウィル・スミスが主人公とその青年期のCGクローンの二役を演じたことで話題になった2019年のSFアクション映画。監督は「グリーン・デステニィー」や「ブロークバック・マウンテン」のアン・リーが務めている。

 世界一の腕を持つといわれるDIA(アメリカ国防情報局)の狙撃手ヘンリー(ウィル・スミス)は、自らの衰えを感じて引退を決意する。ところが、最後の仕事のターゲットだったテロリストが実は分子生物学者で、偽りの情報を与えられていたことを知り、真相を探ろうと動き出す。DIA長官のラシター(リンダ・エモンド)と特殊部隊「ジェミニ」の指揮官ヴェリス(クライヴ・オーウェン)は、DIA捜査官のダニー(メアリー・エリザベス・ウインステッド)をヘンリーの監視役として配置するが、ヘンリーが彼らの秘密を暴くことを恐れ、彼と仲間の元に暗殺部隊を送り込む。

 自分のクローンが自分の存在を脅かすという設定は突飛なようでいて、SFの世界では珍しいものではない。問題はウィル・スミスの一人二役(厳密にはモーションキャプチャらしい)をその設定の中でどう生かすかなのだが、結論からいうとVFXに手間と費用をかけてクローンを登場させるまでもなかったような気がする。実際、30年前の自分ということになると一人二役の必然性が薄れるのだ。ウィル・スミスも個性的な顔立ちといえないこともないが、スタローンやシュワルツェネッガーほど容貌に特徴があるわけではないので、せっかくのクローン設定の甲斐がない。むしろ、似た容貌の若手俳優か、実の息子のジェイデン・スミスにクローンを演じさせた方が良かったような気がする。アクションも、どうしてもテクノロジーに頼りがちな印象で、ハデな銃撃戦やカーアクションは展開されるものの、後述するように映像が鮮明すぎるために逆にリアリティが損なわれてしまった。決して面白くないわけではないのだが、力の入れ方を間違えたようなちぐはぐ感は否めない。

 また、この作品も4KのUHDで鑑賞したが、この作品はハイフレームレートでデジタル撮影されているため、やけに映像が鮮明。ブルーレイに入れ替えると見慣れた映画という雰囲気が出てくるのだが、UHDのクッキリした映像には最後まで違和感を禁じ得なかった。画質は雲泥の差だが、まるで昔のビデオ撮影のVシネマを見ているようで、映画のフィルム感がないのだ。ハイフレームレートの作品が増えれば慣れてくるのだろうが、見えすぎる違和感というのも皮肉なものだ。

作品データ
監督:アン・リー 出演:ウィル・スミス、メアリー・エリザベス・ウインステッド、ベネディクト・ウォン他
製作年:2019年 製作国:アメリカ

ジェミニマン 4K Ultra HD+ブルーレイ[4K ULTRA HD + Blu-ray] - ウィル・スミス, メアリー・エリザベス・ウィンステッド, クライブ・オーウェン, ベネディクト・ウォン, アン・リー
ジェミニマン 4K Ultra HD+ブルーレイ[4K ULTRA HD + Blu-ray] - ウィル・スミス, メアリー・エリザベス・ウィンステッド, クライブ・オーウェン, ベネディクト・ウォン, アン・リー

次はこれ買う!

【Amazon.co.jp限定】XYZマーダーズ -HDリマスター版-(オリジナルブロマイド付) [Blu-ray] - リード・バーニー, シェリー・J・ウィルソン, ポール・L・スミス, ブライオン・ジェームズ, ルイーズ・ラサー, ブルース・キャンベル, サム・ライミ
【Amazon.co.jp限定】XYZマーダーズ -HDリマスター版-(オリジナルブロマイド付) [Blu-ray] - リード・バーニー, シェリー・J・ウィルソン, ポール・L・スミス, ブライオン・ジェームズ, ルイーズ・ラサー, ブルース・キャンベル, サム・ライミ

"4Kの恐ろしさ ジェミニマン" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。