テーマ:小説

生者の中に生きる死者 スケッチブック

『スケッチブック-供養絵をめぐる物語-』 ちばるりこ作 シライシユウコ絵 ☆ 【学研プラス】  上越市・小川未明文学賞委員会主催の第26回小川未明文学賞大賞受賞作品。亡くなった母の故郷・遠野を訪れた小学校6年生の少女が、そこに住む人々や母が遺した絵との出会いを通じて成長していく物語。  小学校6年生の紗里奈は、…
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カールもアサドもカッコいい 特捜部Q

特捜部Q 檻の中の女 Kvinden i buret ☆ 【DVD】  デンマークの作家ユッシ・エーズラ・オールスンの人気シリーズ「特捜部Q」の第1作『特捜部Q-檻の中の女-』を「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」のスタッフが映画化。本国では「デンマーク国民8人に1人が見た!! 記録的ヒット作」だったという。  捜…
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ミステリの醍醐味 チャイルド44

チャイルド44 森に消えた子供たち CHILD44 【iTunes】  2009年の「このミステリーがすごい!」で海外編第1位となったトム・ロブ・スミスのミステリ小説『チャイルド44』を、「デンジャラス・ラン」のダニエル・エスピノーサ監督が映画化。1950年代のスターリン政権下のソ連を舞台に、左遷された秘密警察MGBの捜査…
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リスベット再始動 ミレニアム4

ダヴィド・ラーゲルクランツ 『ミレニアム4 蜘蛛の巣を払う女』(早川書房) ☆ 【kindle版】  世界的なベストセラーとなったスティーグ・ラーソンのミステリ小説『ミレニアム』の4作目。3部作を読んだのは世間で話題になってだいぶ経ってからだったが、約1ヶ月をかけて楽しんだ。スティーグ・ラーソンは全10部を構想していたと…
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アクションも充実 カルテ番号64

『特捜部Q-カルテ番号64-』(ハヤカワ・ポケット・ミステリ)  ユッシ・エーズラ・オールスン/吉田薫訳 ☆  「特捜部Q」-過去の未解決事件を専門に扱うコペンハーゲン警察の新部署である。「Q」が今回挑むのは、八〇年代に起こったナイトクラブのマダムの失踪事件。アサドとローセの調査によるとほぼ同時に五人もの行方不明者が出て…
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読み出したら止まらない Pからのメッセージ

ユッシ・エーズラ・オールスン 『特捜部Q-Pからのメッセージ-』 ☆ 【ハヤカワ・ポケット・ミステリ】  「檻の中の女」「キジ殺し」に続く「特捜部Q」シリーズの第3弾。電子書籍化を待ちきれず、かといって上下巻の文庫本は邪魔くさいのでポケット・ミステリで購入して出張に持って行くことにした。    コペンハーゲン警察に…
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続編を期待! 書楼弔堂

京極夏彦 『書楼弔堂 破暁』 (集英社) ☆  昨夜は週末にもかかわらず、BDもDVDも、iPodにも見ていない映画がなく、ひさしぶりに本を読んでから寝た。  京極夏彦の『書楼弔堂』は昨年末に買い、年末年始に読んでしまおうと思っていながら3分の1を読んだところでストップ。その後も少しずつ読み進めていたが、昨夜、2…
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はまってしまった 特捜部Q

特捜部Q ―檻の中の女― ユッシ・エーズラ・オールスン著、 吉田奈保子訳 特捜部Q ―キジ殺し― ユッシ・エーズラ・オールスン著、吉田薫・ 福原美穂子訳  今年に入ってから出会ったデンマーク発のミステリ小説。昨年はスティーグ・ラーソンの「ミレニアム」三部作にどっぷりハマってしまったが、今年はこの「特捜部Q」シ…
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映画の限界 悪の教典

悪の教典 -アクノキョウテン- ☆ 【BD】  原作を読み、ソフトの発売を待ちわびて数ヶ月、ついにBDを購入。小説の方は後半やや収束を急いだ感はあるものの、主人公の蓮実聖司のキャラクターが背景も含めてしっかり描かれていて面白かった。難癖をつけるとすればあまりにも読みやすい文体で、ボリュームの割にサクサク読めてしまったことく…
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原作より好印象 ふがいない僕は空を見た

ふがいない僕は空を見た ☆ 【DVD】  R-18文学賞の大賞に輝き、山本周五郎賞や2011年の本屋大賞も受賞した話題作であり、映画公開にあたっては田畑智子のコスプレのラブシーンが評判になっていたので、早々と予約して購入した作品。映画よりも早く電子書籍で原作を読んでいたが、思っていた以上に原作の雰囲気がよく出ていた。  …
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原作の弱さと興ざめのボカシ 私の奴隷になりなさい

私の奴隷になりなさい ☆ 【BD】  サタミシュウの原作は、個人的にもう一つ足りないという感想。文章はそれなりにこなれているものの、主人公の「僕」の心情描写がくどく、男性の立場から読んでも感情移入しづらい。また、官能シーンにしても機械的描写というのか、抑揚に欠けてあまり感じるものがなかった。求めるところが違うのかもしれない…
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読みやすいのが玉に瑕 悪の教典

電子書籍版『悪の教典(上・下)』  貴志祐介 文藝春秋社 ☆ 【eBookJapan】  楽天kobo を見限って Nexus7 にインストールした eBookJapan のブックリーダーで読書。ついでに Amazon の kindle 無料アプリもインストールしたので、よほどのことがない限り楽天kobo に戻ることはなさ…
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さらに面白かった ミレニアム3

『ミレニアム3/眠れる女と狂卓の騎士』 スティーグ・ラーソン  ヘレンハルメ美穂・岩澤雅利訳 早川書房 ☆   これもまた電子書籍の 楽天kobo で読んだ。注文している Nexus7 が届けば電子書籍も kobo で読むことはないだろうからおそらく kobo で読む最後の1冊ということになるだろう。  kobo のこと…
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映画より小説 ミレニアム2

『ミレニアム2/火と戯れる女』 スティーグ・ラーソン  ヘレンハルメ美穂・山田美明訳 早川書房 ☆   ハリウッド版「ドラゴン・タトゥーの女」のあとに本家スウェーデン版「ドラゴン・タトゥーの女/ミレニアム」を見て、さらに原作の『ミレニアム1/ドラゴン・タトゥーの女』を読んだ。原作に近いのは後発のハリウッド版のように感じたが…
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親しみやすいリスベット ミレニアム

ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女〈完全版〉 MILLENNUM THE GIRL WITH THE DRAGON TATTOO  【DVD】  ダニエル・クレイグ主演のハリウッド版「ドラゴン・タトゥーの女」を最初に見て、そのあと(悪評高い)楽天koboで原作であるスティーグ・ラーソンの『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの…
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ルーニー・マーラの変身ぶり ドラゴン・タトゥーの女

ドラゴン・タトゥーの女 THE GIRL WITH THE DRAGON TATTOO 【DVD】  ロンドン五輪の開会式で観客をあっと言わせたジェームズ・ボンド=ダニエル・クレイグ主演のサスペンス。スティーグ・ラーソンの原作もベストセラーになり、読もう読もうと思っているうちにDVDを先に見ることになってしまった。  2…
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微妙な kobo touch

電子ブック楽天〈kobo〉 7,980円 ☆  販売価格は7,980円だが、プラチナ会員には3,000ポイントが返ってくるため、実質5,000円で入手できるとあって、予約をして発売日の7月19日にゲット。  5,000円をドブに捨てるようなことがあっても、授業料として甘受する覚悟はあったが、実際に使ってみるとやはり微妙な…
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買うなら「文藝春秋」  『共喰い』

『共喰い』 田中慎弥 (集英社) ☆  第146回の芥川賞受賞作。いつもなら直木賞の受賞作も掲載される「文藝春秋」を買うところだが、今回はあまりにも話題になったので雑誌の発売日を待ちきれずに単行本を買ってしまった。  読み終えた感想は選考委員だった石原慎太郎の言葉ではないが、「期待はあまり報いられなかった」というところ。…
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原作は思い出せず 蛇にピアス

蛇にピアス    綿矢りさの「蹴りたい背中」とともに芥川賞を受賞して話題になった金原ひとみの原作は、ふだんは買わない「文藝春秋」が発売されるとすぐさま読んだ。当時、マスコミは2人の若さと「蛇にピアス」のセンセーショナルな題材に飛びついたが、実際に読んでみると、思いの外、まっとうな文学作品であるという印象を受けたことを憶え…
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再び小説家を目指そうかと 『二流小説家』

ハヤカワ・ポケット・ミステリ『二流小説家』    デイヴィッド・ゴードン 青木千鶴訳 (早川書房) ☆  主人公のハリーは、いくつものペンネームを使い分けてミステリやSF、ポルノ小説などを執筆し、どうにか食いつないでいる冴えない中年作家。書名の通りの「二流小説家」である。そんな彼のもとに死刑執行を待つ連続猟奇殺人鬼ダリアン・クレ…
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家政婦ハンナに注目せよ 『愛おしい骨』

『愛おしい骨』 キャロル・オコンネル(創元推理文庫) Bone by Bone Carol O'Connell ☆  十七歳の兄と十五歳の弟。ふたりは森へ行き、戻ってきたのは兄ひとりだった。二十年ぶりに帰郷したオーレンを迎えたのは、時が止まったかのように保たれた家。誰かが玄関先に、死んだ弟の骨をひとつずつ置いてゆく。何が起…
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研究者失格 人間失格

人間失格 The Fallen Angel    大学で卒論の指導を受けた教授が太宰の研究者で、さらに大学院でお世話になった教授も太宰の研究者。私自身は専門に太宰を研究したわけではないが、それなりに主要な作品は読んだつもりでいた。ところが、この映画を見ても何も思い出せない。太宰に限らず、学生時代に義務感から読み進めた多くの作品は…
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ミポリンも40歳 サヨナライツカ

サヨナライツカ SAYONARA ITSUKA ☆    バンコクが舞台で、かつてのトップアイドルの中山美穂が大胆なラブシーンに挑戦し、さらに監督が韓国のイ・ジュハンとなれば購入しないわけにはいかなかった。  辻仁成の原作は読んでいないが、おそらく2時間余りの映画では原作の主題を描ききることができなかったに違いない。25年…
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主役は自然 劔岳

劔岳 点の記  明治40年、前人未踏の劔岳に初登頂を果たした陸軍測量部の物語…と聞くと、さぞかしドラマチックな展開になるものと予想したが、意外に淡々と2時間余が過ぎていった。決して劔岳に登ることは容易ではないのだが、浅野忠信演じる柴崎を始め、測量部の面々はさすがにプロ。しかも、山を知り尽くした香川照之演じる長次郎という優れた案内人…
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陳腐だが、原作には忠実 卍(まんじ)

卍 まんじ  谷崎潤一郎の「卍(まんじ)」といえば、私の年代では樋口可南子と高瀬春菜の映画をまず思い浮かべる。実際にビデオを借りて見たのはもう20年以上も前のことなので、ストーリーについては全く記憶がない。しかし、週刊誌のグラビアなどで期待を膨らませていたのがかえってアダとなり、がっかりしたことは憶えている。そのときの一番の原因は…
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フィクションとノンフィクションの狭間 『円朝の女』

松井今朝子著『円朝の女』(文藝春秋)  ここ数年の落語ブームの影響もあるのか、三遊亭円朝関連の著作が相次いで刊行されているようだ。森まゆみの『円朝ざんまい』、『三遊亭円朝探偵小説選』 (論創ミステリ叢書)、一柳廣孝、近藤瑞木の『幕末明治百物語』、石井明の『円朝 牡丹燈籠―怪談噺の深淵をさぐる』 などの他、落語関係の書籍も含めると枚…
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文庫化が待ちきれない 『玻璃の天』

『玻璃の天』 北村 薫  〈ベッキーさん〉シリーズの第2弾。『鷺と雪』が直木賞を受賞してからこのシリーズを読み始めたので、何をいまさらという感もあるが、『街の灯』を上回る面白さにあっという間に読み終えてしまった。収録されているのが、わずか三篇とは恨めしい。  花村英子と別宮みつ子の名コンビは、キャラクターも役割分担も確立され、安定感…
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IQ84の物語!? 『1Q84』

『1Q84』 (村上春樹 新潮社)  村上春樹の『1Q84』のBOOK1とBOOK2を1ヶ月もかかって、ようやく読み終えた。まとまって本を読む時間がとれないので、どのような種類の本であってもある程度の時間はかかるのだが、読み慣れたはずの村上春樹にしては自分でも予想外に時間を費やしてしまった。もちろん、嫌々読んでいたわけではなく、早…
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科学か、エンタメか 『謎解き超常現象』

『謎解き超常現象』 ASIOS(超常現象の懐疑的調査のための会) 彩図社  恐がりだった癖に、子供の頃は『うしろの百太郎』や『恐怖新聞』、中岡俊哉の『恐怖の心霊写真集』などを友人と回し読みしていた。木曜スペシャルの「矢追純一UFO特番」も、両親に呆れられながら画面にかじりつくように熱心に見ていたことは言うまでもない。そして、その怖…
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本格推理ではないけれど 『街の灯』

『街の灯』 北村 薫  直木賞を受賞した北村薫の『鷺と雪』のシリーズ第1作にあたるのがこの作品。舞台は昭和初期の東京、士族の令嬢・花村英子とそのお抱え運転手・別宮みつ子(ベッキーさん)が、周辺に起こる事件の謎を次々に解いていく。探偵役は英子であるが、彼女に重大なヒントを与えるのがベッキーさん。このベッキーさんは、当時としては珍しく…
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